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ステーキ(3000文字チャレンジ) - 風のたより
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3000文字チャレンジ

ステーキ(3000文字チャレンジ)

ステーキ

ステーキ

 

それは小さい頃は特別な時にしか食べられないもの

 

ステーキ

 

それは、大人になったら食べたくなって食べるもの

 

ステーキ

 

それは、キャンプの時に少し贅沢をするときに食べるもの

 

 

みなさまこんにちは。

管理人の風雛(かざひな)です。

3000文字チャレンジが楽しくて、またお題を書いていこうと思います。

過去のお題、いつでもチャレンジして良いって言ってたから……

 

ステーキに出会ったのは記憶にある中だと、小学生の時だったと思います。

ステーキというかビフテキ?だったかな。

ビフテキって言ってた気がする。「あさりちゃん」でもタタミがビフテキって言ってた。

真似してビフテキって言ってた(意味も分からず)

おぼっちゃまくんでもステーキ出てくるし、みんな美味しそうに食べてる。

「ステーキって美味しいものなんだ!!」

と、食べてもいないのに美味しいものだと幼い脳みそがインプットしてしまったから大変。

 

母に、「ステーキ食べたい!ナイフとフォークで!!」と、アニメや漫画でステーキが出るたびに食べたい食べたいと言っていた記憶があります。

このお皿に乗せて欲しいと、鉄板まで所望した記憶があります。

だって鉄板に乗ったステーキ美味しそうじゃないですか。

熱々の鉄板に、厚く切ったお肉が、香ばしい匂いをさせて、ジュージュー言ってて、肉の上にはバターが乗っててさ。

コーンとにんじんのグラッセとポテトが添えられててさ。

ステーキソースかけたら一際ジュワーーーーっていって肉とソースとバターが絡んで鉄板で焼けてさ。

肉好きとしては、そんなビジュアルと香りを間近で見せられたらさ。

食べたいって表現以外になんの表現があるの?

管理人の中で「食べたい!」ってベストオブベストな褒め言葉なんだよね。

 

そんな時に、同級生が最近できた宮ステーキに行ったと作文を書いてきたではないですか。

管理人が小学生の頃は、書いてきた作文で良くできた人が、作文を発表するというなかなか照れる授業があったんですよね。

 

ま、照れるとか言って、6年間管理人が作文を読むことはなかったですけど。

 

そんなことより、その作文です。

やっぱり指名されるだけあって、聞いてるだけでステーキが食べたくなったんですよ。

しかも、その子の発する「お肉」って言い方がまた美味しそうな言い方だったんです。

家に帰るなり、さっそく母に訴えました。

 

「最近、宮ステーキっていうお店屋さんができたんだって。

○○くん(名前忘れた)が作文に書いてた!

国語の時間に作文読んでた!おにくおいしかったって言ってた!

ステーキ食べたい!」

 

どんなタイミングだったのか、そんなに食べたいなら行くかと家族で宮ステーキへ。

念願のステーキですよ。

宮ステーキに行く前にもう一回、あさりちゃんのタタミがステーキを語ってるところのページを読み込んで準備万端。

メニューを前に何にも分かってないまま美味しそうなお肉の写真に目移りしました。

「焼き加減はどうなさいますか?」

そんな店員さんの言葉に自信満々に

「ミディアムが良い!!」

と答えた記憶があります。

母に「ミディアムってお肉の外は焼けてるけど、中は生なんだよ?」って言われても、それが良いと断固として譲らなかった。

 

だってタタミがお肉の焼き加減はミディアムレアって言ってたし。

 

当時の管理人はタタミの言うことに絶対的な信用があった。タタミがミディアムレアって言うのなら、絶対美味しいはずだ。

ステーキを一番美味しく食べるために、あさりちゃんを何度も何度も読んだんだから、間違いない。

 

メニューを見ながらそわそわ待ってると、美味しそうな匂いをさせてジュージュー音を立てたステーキが運ばれてきた。

「ソースかけますね。跳ねるので気をつけてください」

そう言うと、店員さんが、高級カレーが入ってるみたいな銀の入れ物からソースをさっとかけた。

 

じゅわぁあああ!!

 

一際美味しそうな音を立てて、ソースが焼かれていく。

その時の感動は忘れられない。

バターはなかったけど、ずっと食べてみたかったステーキが目の前に。

 

たどたどしくナイフでステーキを切って……まぁちゃんと切れなくて、なんか引きちぎった感じみたいになっちゃったけど。

 

ぱく

 

柔らかくて焼肉とは違って、でもお肉!って感じでなんか甘くて夢中で食べた。

やっぱりステーキは美味しいんだ!

 

なんですかね、たぶん美化もされてると思う。

でもそれぐらい美味しかったっていう記憶が管理人の中にあります。

 

自分で稼ぐようになってからは、好きなようにお金を使える。

ランチでも何食べるかという中に「ステーキ」が選択肢にあるぐらいに身近な存在に。

 

あの時の特別感は何だったのでしょうかね。

 

いつの間にかステーキが特別なものではなくなっていました。

でも、やっぱりコース料理のメインディッシュに、ステーキの文字が出てくると心が躍るし、楽しみな気持ちはありました。

色々大人の雑誌を読むようになって、コース料理も食べるようになったら、「ステーキ」は鉄板に乗っているものよりも、大きな白い皿の真ん中にちょこんと乗ってて、上品にソースが飾ってあるイメージへ変わっていきました。

 

なんか……切ないよね。

大人になってしまったのね…

 

そんな経験を経て現在。

 

ステーキはまた鉄板に乗った特別なものになっています。

 

仕事で心身共に大ダメージを受けたあの日。

管理人はソロキャンプにハマりました。

もちろん、キャンプをすると動画を漁りだす。

その中でヒロシが鉄板の上に分厚い肉を乗せて焼いてたではありませんか!

再び管理人の中で、あの小学生の頃の思い描いた特別なステーキが鮮明に浮かんできました。

塩胡椒を振って、黙々と画面から無くなっていくステーキ。

 

ステーキ食べたい!!!

 

スーパーで手のひらサイズの大きさで800円ぐらいのヒレ肉を、自分が育てた薪の火で温めた鉄板に置く。

 

ジューーー!!!

 

まだ見えてる面は生だけど、美味しそうで嬉しくて思わず「うまそう…」って声が出たよね。

 

裏返すとこんがりと焼けた肉が顔を出す。

表面でジワジワと油がプツプツいっていて絶対美味しい事を物語ってる。

 

『ミディアムが良い!!』

 

あの時の自分が叫んでる。

そうして管理人はミディアムレアのステーキを頬張った。

 

 

 

 

 

 

なーんて、そんなうまい話はないよ。

ミディアムレア舐めてたよ。

めっっっっっっっちゃ難しいじゃんミディアムレア。

どうやっても何回やってもウェルダンだよ。

ウェルダンならまだ良いよ。

お腹壊したくない気持ちが強すぎてウェルダネスト(ウェルダン最上級の意)だよ。

 

かってぇ……

 

最近やっと柔らかく焼けるようになったよ。

ミディアムじゃないけど、ちゃんと噛み切れる。

隠し包丁入れて表面を軽く焼いてアルミなんかで一旦蓋をして火から下ろす。

 

しばらくしてから少し肉を切ってみて、火が通ってれば完成。

 

プロはもっと上手く焼けるんだろうけど、素人はそのぐらいやらないと肉、固い。

もっと高い肉なら柔らかいのか?

でもめんどくさいけど、やっぱりテンション上がるよね。

 

まぁ、店で出されるステーキが美味いですよ。

 

ちなみに、現在の管理人、ミディアムよりもレアの方が好きです。